【競馬の雑学】負けたら馬刺し?引退後の競走馬の行末とは

雑学

毎年7000頭の競走馬はどこへ行く

日本では毎年7,000頭ものサラブレッドが生まれ、激しい競争の世界へ送られていきます。
テレビや新聞で報じられる華やかな世界に到達できるのはごく一部、そのほとんどは1勝も挙げることなく引退していきます。

具体的には、JRA(日本中央競馬会)では毎年4,000前後の若駒がデビューしますが、未勝利馬の出場する新馬戦・未勝利戦は、合わせても1,400レースほどしか用意されていません。
3歳の秋までにとにかく1勝を挙げないことには、毎年2,500頭前後の競走馬が強制的に引退させられていくのです。

今日は引退した競走馬はいったいどこへ行くのかというお話です。

スターホースは繁殖へ

まずは華やかな世界からです。
競馬は”血のスポーツ”と呼ばれ血統を大切にする世界です。

活躍した馬は引退した後、次世代に子孫を残すべく繁殖へ向かいます。
男の目線からすると次々に女性の相手をするという夢のような話ですが、ここでも競争は終わりません。産駒の成績が上がらないようであれば安穏とはしておれず、需要がなくなれば種馬としても引退を迎えます。

大きなレースを獲得した有名な馬は、生産した牧場が功労馬として引き取って余生を送らせることもありますが、やはりそれはごく一部の話で、乗馬に転向したり、場合によっては安楽死の処分をされるケースもあるようです。

最近ではタップダンスシチー(ジャパンカップ・宝塚記念を制覇)が種牡馬としての成績が不振だったために乗馬に転用されましたが、気性の問題からうまくいかずに断念。その後行方不明になったという噂がありました。後に個人の乗馬クラブに引き取られたことが判明しましたが、じつは違う馬なんじゃないかという噂もあったりします。

ちなみに近代日本競馬の結晶とも言われた三冠馬のディープインパクトが最近亡くなりましたが、毎年200頭を超える種付けが負担となり早死したのではないかとも言われています。

売れっ子すぎるのも困りもので、過ぎたるは猶及ばざるが如しといったところでしょうか。

皐月賞馬ハードバージの悲劇

ハードバージとは1977年の皐月賞を制した馬です。天才と謳われた福永洋一騎手の好騎乗が語り草ともなったレースですが、続くダービーは武邦彦を鞍上に2着。その後は屈腱炎を発症して引退しました。

種牡馬として6年間稼働しましたが目立った産駒はでずに引退。

乗馬として引き取られていきましたが、その適性も無かったようで、観光客を乗せる馬車を引かされたり、甲冑を着込んだ武者を乗せたホースショーに出演するなど過酷に使役された挙げ句に急激に衰えて日射病で亡くなりました。

クラシックまで制した馬のあまりに過酷な晩年は新聞でも報じられ、功労馬の養老施設や助成金の創設などが作られるきっかけともなりました。

ちなみにダービースタリオンにおいて種付け料が無料であることが有名なマチカネイワシミズは、競走成績がわずかに3勝と振るわなかったものの、ハードバージの全弟であるということが理由で繁殖入りした馬で、種付け料が無料であることも実際の話です。

連敗街道でブームを起こしたハルウララ

2003年、高知競馬で負け続けている馬がいると話題になり、100連敗したあたりで大ブームを巻き起こしたのがハルウララです。

ハルウララの単勝馬券は当たらないので交通安全のお守りになるなどといって購入する人まで現れたそうです。

106連敗目ではJRAから武豊が参戦して騎乗しましたが、それでも11頭立ての10着と素晴らしい負けっぷりでした。
武豊のコメントではありませんが、騎乗経験のある騎手の談によると「ハンドルもブレーキも効かない」とのこと。そりゃ勝てないでしょうね。

結局113連敗で引退したのですが、引退前に譲渡された新しい馬主に振り回されるだけ振り回された挙げ句、牧場への預託料も支払わなくなったまま所有権も放棄されるという末路をたどりました。

現在はハルウララの余生を支援する会「春うららの会」によって保護されているとのこと。
負け続けたがゆえに愛された馬が、このまま穏やかな余生を過ごせることを願ってやみません。

乗馬として引き取られる?本当のところは・・

さて、冒頭でも書きましたが日本では年間で7,000頭ものサラブレッドが生まれてきます。
そのうち、1勝を挙げて競争の世界に残れるのは1,400頭。単純に考えても5,000頭を超える馬がターフを去っていきます。

JRAでは引退した馬が屠殺されることはないと発表しています。
ダービースタリオンでも、引退した馬は乗馬として引き取られていきましたとコメントが出ます。

しかし年間5,000頭も乗馬として需要があるのでしょうか?

もちろん答えは否です

確かに乗馬としてひきとられていくのですが、それは鍛えられた筋肉を柔らかくするためと言われています。
2-3ヶ月牧場でのんびりさせて肉質を柔らかくしてから、食用として屠殺されていくのが現実です。

とはいえ馬刺しにするには固いそうで、動物園のライオンの餌となったり、ドッグフードであったり。
デビュー前に競走馬に向かないと判断された、まだ肉質の柔らかい若駒はソーセージなどに加工されたりすることも。。

もちろん、非難するつもりはありません。動物愛護とか言い出すものでもありません。
僕自身競馬の世界が大好きなので。

ただ、人間というのは罪深い生き物だなあとも思ってしまうのです。

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