【雑学】夏に美味しい稲庭うどんの話

雑学

稲庭うどんを知っていますか?

稲庭うどんとは、秋田県南部に位置する稲庭町(現在の湯沢市)で生産される日本三大うどんに数えられる干しうどんです。

ちなみに日本三大うどんとは、讃岐うどん・稲庭うどん・(水沢うどん・五島うどん・氷見うどん・きしめんのいずれか)というアバウトな名称です。
だいたい日本三大〇〇といのは、上位2つは鉄板で第3位くらいを争っている銘柄や産地が言いがちです。

稲庭うどんは確実に含まれるのですが、なにせ秋田の片田舎の名産なので、いまいち知名度に欠けるところがあります。
東京での流通量も多いとは言えません。大きめのスーパーだとたまに置いてあるお店もあるかなというレベルです。

このブログを書くために今の職場で数名に「稲庭うどん食べたことある?」と尋ねたところ、経験者はいませんでした。

稲庭うどんとは

特徴は冷や麦よりも若干太い程度で、日本農林規格で定められているうどんの定義であるところの直径1.7mmギリギリの太さです。

生産工程の”練る”過程で独特のひねりが加わることで麺の内部に極小さな気泡が含まれるため、茹で上がりにムラのでない滑らかな舌触りが特徴です。

そうめんとの違い

元々稲庭うどんの製法は素麺が元になっているともいいますし、実際の製造工程も非常に似ている両者ですが、一番大きな違いは、製造工程で油を使用するかどうかでしょう。
稲庭うどんは伸ばす過程で油を使用せず、原材料は小麦と塩と水だけ。
そのためか、伸ばす過程の作業が非常にシビアです。時間を置くとすぐに乾くし、やりなおしも効きません。

もちろん、どちらが優れているなんて話ではありません。

素麺は油を使用することであの究極の細さを得ますし、好みの問題です。

稲庭うどんの歴史

稲庭うどんについて記述のある「稲庭古今事蹟誌」によると、寛文年間以前に秋田藩稲庭村小沢集落(現:秋田県湯沢市稲庭町字小沢)の佐藤市兵衛によって始まると伝えられている[1][2]

Wikipedia

とありますが、創業者が研究を重ねて製法を確立したのは寛文5年頃と言われています。

寛文5年といえば、1666年です。今から350年ほど遡る話。

実際に各稲庭うどんメーカーのHPを片っ端から見てみましたが、ほとんどのサイトには、「350年間変わらぬ手作りの技法を守っています」といった文言が見受けられます。

しかしながら、この宣伝文句は物は言いようという典型的な話なんです。

佐藤養助

稲庭うどんの歴史を語る上で佐藤養助は避けて通れません。

元々、佐藤市兵衛によって製法を確立された稲庭うどんですが、その製法は一子相伝。代々佐藤家のみに伝えられ藩主に献上されていました。

一子相伝では技術が途切れる可能性を危惧した佐藤家当主が、分家の佐藤養助にも伝承したのが万延元年(1860年)のことです。

そこからしばらくは2家が伝承していく時代となり、7代目佐藤養助が地場産業としての発展を願って技術を公開したのは昭和47年(1972年)のことです。

それからは佐藤家に限らず職人を応募し、やがて独立していきメーカーが増えていき地場産業として成立したという歴史があります。

看板に偽りあり?

つまり、確かに330年前の技法を守っているのは間違いないので、各メーカーのキャッチフレーズは間違いではないのですが、あたかも自分たちが330年前から作ってたみたいな言い回しが気になります。

件の佐藤養助でさえ、万延元年より創業150年を謳い(これは事実)、自分たちが330年前から作っているとは記載していません。

とりわけ寛文五年堂に至っては、たかだか創業50年くらいなのに寛文五年からやってます感を出すのは、恩を仇で返しているように見えるのは僕だけでしょうか?

調べついでに引用しておきます。

稲庭うどん発祥とされる寛文五年(1665年)とたがわぬ、豊かな自然環境が今なお息づいています。
そして、この自然があるからこそ、私たち寛文五年堂は、330年来変わらぬ、手作りの技法で
「いなにわ手綯うどん」の味を守り続けることができました。
自然の中に育った素材を、職人の熟練の技術で美味しいうどんに仕上げていく。

寛文五年堂HPより

もちろん、間違ったことは言っていないのは確かなんですけどね。
なんか釈然としない。

家庭で美味しく食べるコツ

楽天でお徳用のパックを見つけたのでリンクを貼っておきます。これは店舗で一番売れている商品で、自宅用に詰めたうどんの品質は贈答用よりは若干落ちるようですが、一般の人にわかるほど違うわけではありません。

最後になりますが、一番美味しく食べる方法を茹で方の職人に尋ねたことがあります。

①茹で時間を厳守すること

②茹でたらすぐに食べること

稲庭うどんはその細さから非常に繊細な食べ物です。茹で時間を少し超えるだけでコシが失われますし、茹で上がりをすぐに食べないと食感がどんどん失われます。

この2つの注意点を守って、自宅で美味しい稲庭うどんを食べてみてください。


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